サイクロン集塵機


はじめに

 木工作の幅を広げるべく遅まきながらトリマーを購入しました。そこで問題になるのが木っ端。掃除機で吸い取るとすぐ収納袋が一杯になるため、諸兄のようにサイクロン集塵機を作ることにしました。

材料集め


カーディーラーに行きペール缶を貰ってきました。蓋付きがほしかったのですが蓋はないとのことで、ホームセンターで購入しました。
ダクト用150o・100oのレデューサー
真鍮板0.3mm厚×100o×200mm
28mm塩ビ管ソケットイレクターパイプ通しジョイント
排水ホース3m
OSB合板
液体ゴム

製作

4252759.jpg(38717 byte)インレットパイプの入る穴をレデューサーに開けます。円筒に接するパイプ穴は涙滴形になり、三角関数と三平方の定理から算出したデータを方眼紙にプロットしたものを転写してハンドニブラーとやすりで穴を開けました。
 4252760.jpg(39619 byte) 4252761.jpg(46623 byte)真鍮板を切り出して径30oのパイプを作りインレット部を作りましたがスプリングバックで径が大きくなってしまうため、銅釘を切ってリベット替わりにし、接合部をはんだ付けしました。これをレデューサーに開けた穴に差し込みはんだ付けします。レデューサーが亜鉛引き鋼板なので、HAKKOのSUSSOL-Fフラックスを使いました。ステンレスもはんだ付けできるという優れもので、トタン板には5倍希釈で使いますが、とてもきれいにはんだ付けできました。
4252762.jpg(24135 byte) ペール缶の蓋の縁に液体ゴムを塗布して気密できるようにしました。念のため2回塗布しました。
4262765.jpg(30993 byte) 上部の蓋をOSB合板で作り、中央にアウトレットパイプの塩ビ管ソケット用の穴を開け、ソケットを直列接続したものをねじ込みます。ビニールテープを巻いて隙間をなくします。後でわかったのですが、イレクターパイプの通しジョイントの方がわずかに太く、掃除機の吸い込みホースとの嵌合も問題ありませんでした。本体との接合部の溝を液体ゴムで充填しましたがこれは本体側のエッジが立っているので失敗。普通のシーリング材を充填しました。
4262763.jpg(32098 byte) ペール缶の蓋とサイクロン本体をOSB合板を介して接続し、シーリング材で機密保持しました。レデューサー100mm側のR絞りが邪魔なので切り落としてOSB合板に開けた穴に差し込んであります。
4272766.jpg(28110 byte) 4262764.jpg(31429 byte) インレット口に洗濯ホースを差し込んで完成!アウトレット口に掃除機を接続して早速試運転。吸い込むものはこれまでの加工で出たトリマーの木っ端とレデューサー加工の金属片。面白いように吸い込んでくれ金属片は中でカラカラと音を立てて回っています。150o径の小さなサイクロンで性能が出るか心配だったのですが取り越し苦労でした。掃除機は吸い込み仕事率105Wのものですが、掃除機のフィルターにはごみ一つありませんでした。サイクロン部での集塵率は結構高いようです。これで思い切ってトリマー加工が楽しめます。

おまけ

5232814.jpg(50593 byte) レデューサーの100mm側のR絞りより先が余っていたこととトタン板のはんだ付けが楽にできることから、円筒部直径220mm、コーン部長さ220mmと一回り大きなものを作ってみました。トタン板はアルミリベットで接合した後はんだ付けをしています。トタン板厚が0.27mmで変形しやすいので、先に作ったものの上部蓋を作った際にできた穴あきOSB合板をコーン部にエポキシ接着剤でくっつけ補強してあります。先に作ったものと同様面白いようにごみを吸い取ってくれます。